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2021年⑤ 辺士名のマリオ先生のお父様のお話し

【辺士名のマリオ先生のお父様のお話し】

(朗読:鎌田宏夢アナ)

父は12歳のときに、名護市の嘉陽で戦争を体験しました。
米軍がまくビラを拾いに行ったら日本兵に怒鳴られたそうです。その時ちょうど米軍がパトロールにこなければ、スパイ扱いされたかもしれないと言っていました。
また、父の父、わたしからみると祖父が避難中に、この畦道は細くて歩きにくいから遠周りしたほうがいいと言うと、同行していた日本兵の将校が激怒し、、我々兵隊が卑しくも天皇陛下のお為に戦っている時に、お前らは何をしている。非国民だ、スパイだ、許すわけにはいかん、ぶった切ってやる。「撃て」と、沖縄の少年兵に命じたそうです。しかし少年兵達はじっと黙ったまま立っていたとのこと。もしその部下が少年兵ではなかったら、わたしたちは今いないよと、わたしも小学校の時から聞かされてきました。
命は続いています。今私は、高校で日本史を教ている立場です。歴史は暗記物ではない。因果関係を学び、未来を創造する力を身につける科目です。他人事ではなく自分事として考える力を生徒に微力ながらも伝えています。沖縄戦の教訓をわたしたちの子ども、そして孫の世代へ繋ぐ為に、
私の出来ることを続けています。
彼らが自分の人生の可能性を存分に発揮出来る未来の為に。

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