【語り】津嘉山正種 【ナレーション】平良いずみ

獅子加那志作りは素材となるデイゴ探しから始まった。デイゴには亡くなった人の遺品などが残され、祈りと共に獅子作りは行われたという。そんな獅子を地域の守り神として大切に守り続けてきた人々。今年の旧暦八月十五夜の儀式では22歳の若手が獅子加那志を舞うことになった。厳しく稽古をつけるのは75歳の祖父。この地域独自の難しい舞いをやり遂げることはできるのか。獅子加那志の誕生秘話と伝統を守り続ける人々の物語。






戦前は芸能の里と言われた嘉手納・野里。しかし戦争がやってくると集落は基地建設に巻き込まれ、野里の人々は故郷を失ってしまった。そんな野里の人々にとって、親から子、子から孫へと一子相伝で受け継がれてきた野里棒を守る事こそが、故郷を守る事だった。時代の変化とともに消滅の危機に陥っていた野里棒をなんとか後世に伝えようと奔走した男と、バトンを渡された彼の息子、そしてその孫の三世代に渡る「棒」の物語。






沖縄戦当時、「大浦崎収容所」では、多くの命が失われた。
その2年後には村踊りが復活し、戦争で傷ついた人々の心を癒した。その後、集落を襲った津波や過疎の波で村踊りは幾度も中断を余儀なくされながらも、人々の熱意で復活を遂げてきた。
そして、今秋、3年に一度の村踊りが盛大に開催された。
「四季口説」の踊り手は、初挑戦の中学生の2人。彼女たちの舞は、幾多の苦難を乗り越えた集落の人々にとって希望の舞となる。






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